お面(マスク)の存在の意味

子供の頃、お祭りで買ってもらったお面。 かぶるとそのヒーローに変身した気になったのを覚えていますか?
人の気持ちを変えてしまうお面の「存在の意味」を、地域ごとに簡単に考えてみました。

  

アフリカ
アニミズム・精霊信仰が基盤のアフリカでは、お面そのものが精霊の化身とされています。
踊る精霊のお面・物まねのお面・政治的なお面・教育的なお面など、ほとんどが精霊として扱われています。そして、誰がかぶっているのか等は、精霊となって人々の前に現れるために、秘密にされています。

  

ヨーロッパ
ヨーロッパを中心にしたキリスト教では、変身は魔術によってのみ可能であると考えられていて、人間と動物の異類製は超えがたい事実とされています。
MASKの語源は末期ラテン語『Masca=魔女』からきています。マスクは、キリスト教の暦の中のお祭りに使われています。

  

日本を含んだアジア
それぞれの宗教の神話などの仮面劇が多く見られますが、どちらかと言えば「芸能」色が濃いのが特徴です。
宗教でいくと、ヒンドゥー教の神話、タイ・ビルマ・カンボジアの「コーン」、インドネシアの「バロン劇」があります。また、中国の「獅子舞」、韓国の「タルチゥム」は、次第に民衆劇になってきています。日本では、民族面(おかめ、ひょっとこ、天狗など)・信仰面(神社の神学面、寺院の仏面など)・芸能面(能面、伎楽面など)の、おおまかに3種類のお面の種類に分けられます。