曼荼羅(まんだら)の意味と考え方

曼荼羅は、宇宙の縮図。
自己の姿を顕現させたもの、宇宙が自らの姿を顕現させたもの、と言う考え方。
曼荼羅(MANDALA)、サンスクリット語で「円」を意味します。
マンダラ(曼荼羅・曼陀羅)は」、瞑想・観想のために考え出されたと言われています。
曼陀羅の基本はインドで4〜5世紀に始まり、10世紀頃にいまの形となったと考えられます。
初期のマンダラは土の上に描かれ、後に壁面・紙・布に描かれるようになり、更には立体曼荼羅も作られるようになってきました。
曼陀羅が表そうとしているのは、「この世の森羅万象が全てホトケのあらわれであり、意味のないものは一つもない」と言う真理。

  

密教の僧は、マンダラを前にして、手は印に結び、真言を唱え、心にホトケの姿を思い描きます。 深い瞑想状態に達して自らの心身をマンダラの中に移し入れていき、 いつしか、自分自身がマンダラの本尊に変容して、森羅万象の意味を悟ることが出来ると言うことです。

  

ちなみに、チベットのマンダラには男女のホトケが抱き合うように描かれていますが、
これはヤブユム(男女合体尊)と呼ばれ、厳しい修行を積んだ密教僧にしか開示されてこなかったものです。