曼荼羅(マンダラ)の種類

曼荼羅は、一般的に4つの種類に分けられます。
大曼荼羅
菩薩や神々を具体的な形で表した曼荼羅。
一番普通によく目にする曼荼羅で、一般に曼荼羅と言えばこれを指します。
三味耶曼荼羅
神々をそのままの姿で表さず、持っている法具や印相などのシンボルで表した曼荼羅。
たとえば、金剛杵・鈴・縄などで表し、「縄」なら金剛菩薩となります。
法曼荼羅
宇宙の本源的な音声からでた声や文字で表現された曼荼羅。
音などは表現出来ないのでサンスクリット文字で描かれています。
羯磨曼荼羅
仏像を規定に基づいて立体的に並べられた曼荼羅。
京都 東寺講堂に配置される二十一体も、羯磨曼荼羅です。羯磨とはサンスクリット語で、活動・行動という意味。風のそよぎ・小川のせせらぎ・天体の運行など現象世界のあらゆる動きはそのまま羯磨曼荼羅とみなされます。
以上の曼荼羅の中で、最もなじみの深い曼荼羅が胎蔵(界)曼荼羅と金剛(界)曼荼羅。
胎蔵界曼荼羅は、大日如来の真実「理」を表す曼荼羅であるのに対して、
金剛界曼荼羅は、その真実に至るまでの知恵と実践「智」を表す曼荼羅です。
胎蔵界曼荼羅
女性の子宮が、胎児を宿して育てるように、大日如来によってあらゆる物事が作られて育てられる事を意味した曼荼羅。
いろいろな神々が決まって位置に配置して、慈悲・徳などが放射される様を表しています。
金剛界曼荼羅
永遠に壊れることの無い堅固な悟りを本体とする曼荼羅。
われわれの心の動きが、仏へ届く過程を表現しています。
学習研究社発行の「密教の本」を参考にしています